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2022年05月、日本最高峰の総合格闘技大会『RIZIN』の榊原信行代表が、反社会的勢力との関りがある人物と交際していると、週刊ポストが報じた。

榊原代表らが実行委員として立ち上げた大会にて、国内トップの人気があるキックボクサーの那須川天心と武尊の試合が06月に控えている。この試合は世紀のビッグマッチと言われ、フジテレビで地上波生中継される予定だったが、反社記事の影響かは定かではないものの、フジテレビが放送を取り止める事態となっている。

榊原代表は、総合格闘技大会『PRIDE』を運営していた2006年頃にも暴力団との繋がりを週刊誌に報じられていて、その時もフジテレビはPRIDEの放送を打ち切っていた。

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天心vs武尊の仕掛け人RIZIN代表・榊原信行氏「反社交際音声」流出トラブル
2022.05.16 06:56



(週刊ポスト) https://www.news-postseven.com/archives/20220516_1753902.html

天心vs武尊の仕掛け人RIZIN榊原信行代表「反社交際音声流出」記事に反論【前編】
2022.05.16 06:58

(週刊ポスト) https://www.news-postseven.com/archives/20220516_1753907.html

天心vs武尊の仕掛け人RIZIN榊原信行代表「反社交際音声流出」記事に反論【後編】
2022.05.16 06:59

(週刊ポスト) https://www.news-postseven.com/archives/20220516_1753911.html



天心VS武尊の仕掛け人に反社記事

榊原代表は、総合格闘技大会『RIZIN』の代表で、RIZINの運営会社である株式会社ドリームファクトリーワールドワイド(DFW)の代表取締役社長。

RIZINの代表として主に総合格闘技の興行を精力的に運営しながら、実力・人気ともに国内トップのキックボクサー同士である、那須川天心VS武尊の試合の実現にこぎ着けた仕掛け人。

那須川天心はキックボクシング大会『RISE』で王座を獲得後、RIZINにも参戦して継続していたが、武尊はキックボクシング大会『K-1』で世界王座を獲得後、一度はRIZINでも試合をしているが、その後にK-1が他団体との交流試合を止めたため、これまで両者が試合をしたことは無かった。

国内トップの戦績を誇るほぼ同じ階級のスター同士の試合は、数年前から格闘技ファンの間で熱望されていたが、K-1のスタンスもあって団体の壁が立ち塞がり、これまで実現されず、夢のカードだった。

榊原代表は尽力してRISEとK-1の間を取り持ち、両者の試合を実現させるべく奔走。団体の壁を乗り越え、RIZIN榊原代表、RISE代表、K-1プロデューサーの3者が実行委員となり、世紀の一戦とも言える天心VS武尊の試合がついに決定。2022年06月に東京ドームで開催することを発表した。

大会は『THE MATCH 2022』という興行名となり、メインカードとなる天心VS武尊の他、RISE VS K-1の構図でチャンピオンクラス同士の試合が10数試合組まれた。対戦カードの追加発表会見で、カードが組まれた選手同士が乱闘して出血するなどのハプニングもあり、天心VS武尊以外の試合でも注目度が高まった。

VIP席最前列のチケットは300万円という破格の超高額設定だったが、VIP席を含む約5万枚のチケットはすぐに完売。フジテレビで地上波生中継もされることも決まり、稀に見る大型格闘技興行は世間の話題を集めた。

そんな中、天心VS武尊という世紀のビッグマッチとも言われる試合に水を差す、榊原代表の反社問題が報じられた。



RIZIN関係者が暴力団と繋がりか

2022年05月09日、榊原代表が反社会勢力と関りがある人物と交際していて、それを示唆する録音データが流出していると、週刊ポスト2022年5/20号が報じた。

流出した録音データは

  • 知人『(RIZIN関係者の)Y氏はなぜRIZINの名刺を持ってない』
  • 榊原『表立って「RIZINのYです」って動くと、コンプライアンス的なことも含めてよろしくない。名刺を持って動く立場じゃない所で動いてもらう』
  • 知人『Y氏が例えば、稲川会の〇〇との付き合いがあるってことは、ご存じなんでしょう?』
  • 榊原『そうです、知ってます』

などという内容で、榊原代表と知人との会話とみられた。その他、記事を要約すると

  • あるRIZIN関係者によると、『Y氏は厄介な交渉をサポートする、RIZINのトラブルシューター的な存在』だという。
  • ある情報提供者からその録音データを入手したジャーナリストのX氏が、榊原代表と面会。榊原代表はその録音データを基にした記事を止めるなら500万円支払うと言い、X氏は500万円を受け取った。
  • X氏は『500万円は口止め料という認識で、榊原代表からの申し出だった。受け取った500万円は情報提供者に全額渡した。後に榊原代表から恐喝の疑いで刑事告訴を検討していると通告された』という。
  • その後にX氏、榊原代表、RIZINの弁護士、Y氏らで話し合いが行われ、榊原代表は『なんで金を出しちゃってんですかと、そんな弱腰でって感じだろうけど、こんな話は終わりにしたい』などと話した。
  • X氏は自身の弁護士に相談。X氏の弁護士は『Y氏を同席させて取材依頼元を開示するよう強要したとして警察に相談し、告訴を準備している』などと話した。
  • Y氏は週刊ポストの取材に対し、『僕は反社ではない。榊原がそう言ってるなら、僕は榊原を名誉棄損で訴えなければならない』などと話した。
  • RIZINを運営するDFWは週刊ポストの取材に対し、『貴社はかなりの事実誤認をされている可能性がある。貴社がX氏らの行動を援助・助長する場合はX氏だけでなく、貴社への民事訴訟も検討しなければならない。我々はいかなる反社会勢力とも関係していない』などと回答した。

などという内容だった。



榊原代表が反論、一点の雲りもない

翌週の週刊ポスト2022年5/27号では、榊原代表の反論記事が載せられた。榊原代表は

  • 天心と武尊に迷惑をかけ、ファンにも水を差し、申し訳ない気持ちでいっぱい。私自身には反社会的勢力との交際はない。一点の曇りもない。
  • Y氏はRIZINのスポンサーや権利関係に興味を持つ人達を紹介してもらっている。RIZINのコンプラチェックでは反社との関係は無く、清廉潔白だが、自ら表立って行動しない人。
  • 録音データの声は私の声で間違いないと思うが、記憶にない。録音データでは早く電話を切りたくて生返事をしてしまった。Y氏に迷惑をかけて申し訳ない。
  • 同級生の女性から『X氏がRIZINにマイナスになる音声を持っている。話をした方がいい』として、X氏を紹介された。X氏は政界情報などを発信するメディアの取締役で、RIZINを守るために相談しに来た。
  • 録音データを聞いて問題ないと思っていたが、天心VS武尊が正式発表されるタイミングでもあって、ネガティブな要素は避けたいという気持ちがあり、ジャーナリズムに精通するX氏を信頼して任せることにした。
  • X氏から500万円ぐらいあれば問題をチャラに出来ると聞き、今後はコンサル的な動きもするとのことだったので、500万円を渡した。
  • (金を渡したのは)PRIDE時代に週刊誌に反社問題を一方的に書かれ、フジテレビから契約を切られたことにトラウマがある。金を渡すことで情報をコントロールしてもらえるならという気持ちだった。
  • その後、X氏の言動がおかしいことに気付き、X氏、榊原代表、RIZINの弁護士、Y氏らで話し合いの場を設けたが、X氏から納得の行く説明は無く、500万円は脅し取られたと考え、告訴の準備を進めた。
  • 結果として500万円払ってしまったことで、多くの人たちに疑問を抱かせた。こうして説明することで少しでも私の心情や真実が伝わればと思う。
  • もし格闘技ファンが私が大会に関わることを良しとしないなら、実行委員を辞める。それぐらい、天心VS武尊の戦いを汚したくない

などの内容を語っている。



フジテレビでの放送が中止に

格闘技ファンの間では、「PRIDE時代から見ている身にとっては榊原代表の反社問題とか別に驚かない」、「大した問題ではない、Y氏が本当に反社と付き合いがあるのかもハッキリしていない」などの意見がみられた。

榊原代表は反社問題の報道後もTHE MATCH 2022の記者会見に出席し、続々と追加カードなどを発表。反社問題は、THE MATCH 2022とRIZINの大会への影響はあまり無いと思われていた。

天心VS武尊の試合を生放送する予定のフジテレビもこれまで、『弊社は常に放送における基準や法令・ルールの遵守を徹底しており、本件の放送にあたっても事実関係等を確認したうえで適切に判断し対応する。現段階では「THE MATCH 2022」の放送予定に変更はない』などとしていた。

しかし、05月31日にフジテレビは『主催者側との契約に至らず、THE MATCH 2022は放送しない』とのコメントを発表した。



フジテレビでの放送中止を受け、メインカードの那須川天心と武尊がツイッターで反応。





フジテレビでの放送中止を受け、榊原代表ら実行委員3人は同日に記者会見した。榊原代表は一連の報道の騒ぎを陳謝するとともに、世紀の一戦を地上波で生中継することは大きく意義があることだと話した。

フジテレビと放送の契約に至らなかった原因について、週刊ポストの記事の影響かは分からないものの、榊原代表は反社記事の影響なら自身の辞任もやぶさかではないとして、再度フジテレビに放送を要望した。

インターネットテレビ『ABEMA』では全試合ペイパービュー(PPV)で放送することが決まっているが、地上波での放送は暗礁に乗り上げる事態となった。



榊原信行代表の経歴

榊原代表は東海テレビの子会社などを経て、1997年に総合格闘技大会『PRIDE』の立ち上げメンバーとして、PRIDEの実行委員会である格闘技レボリューション・スピリッツ(KRS)に参画した。

1999年にPRIDEの運営を引き継ぐ株式会社ドリームステージエンターテインメント(DSE)の常務取締役に就任。2003年、DSE代表取締役社長の森下直人さんが不可解な死を遂げ、榊原代表が後任の社長に就任。

PRIDEは、総合格闘技の大会としては世界トップの人気を博し、大晦日興行も行った。大会はフジテレビ系列などで放送され、視聴率は17%を超え、K-1などと共に日本の格闘技ブームを牽引した。

2006年頃、週刊現代がPRIDEと暴力団幹部との交際を報じた。榊原代表は記者会見を開き、『記事は事実無根』などと反論したが、フジテレビは契約違反があったとして、PRIDEの放送を打ち切りった。

放映権料を失ったDSEは債務超過に陥り、2007年にPRIDEの運営権を手放した。その後、PRIDEの興行権はアメリカの総合格闘技大会『UFC』に買収され、DSEは解散した。

榊原代表は一度は格闘技興行から離れ、サッカークラブの運営などを行っていたが、2015年に新たな総合格闘技大会『RIZIN』を設立し、実行委員長に就任。RIZINを運営する株式会社ドリームファクトリーワールドワイド(DFW)の代表取締役社長にも就いた。

RIZINではPRIDEの教訓に倣い、コンプライアンス体制を強化し、反社会的勢力の排除を宣言した。PRIDEの時のように再びフジテレビとタッグを組み、フジテレビ系列などでの放送や、大晦日興行を行った。大会では総合格闘技だけでなくキックボクシングの試合も行い、格闘技層を幅広くカバーした。

榊原代表は、アメリカの無敗の元プロボクサーであるメイウェザーを招聘したり、オリンピックメダリストやレジェンドクラスの選手や、当時は有名では無かった朝倉兄弟などの若手選手を出場させたりと、プロモーターや興行主としての手腕が評価されている。多数の選手をスターに押し上げ、RIZINは日本最大の格闘技大会となり、再び格闘技ブームを巻き起こしている。


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