山健会館

2023年01月04日、六代目山口組『五代目山健組』の関連施設である、兵庫県神戸市にある山健会館が神戸市に差し押さえられていたことが分かった。山健会館を所有する会社が固定資産税を滞納していたためだという。

山健組は、複数の組織とともに六代目山口組を離脱して神戸山口組を結成したが、2020年に神戸山口組を離脱し、六代目山口組に復帰している。


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神戸の組関連施設「山健会館」市税滞納で差し押さえ
2023/1/4 19:04

(産経新聞) https://www.sankei.com/article/20230104-IWUBXRFSDNIB5EUZCIKE23545A/


このニュースのまとめ

  • 2022年04月19日付で、兵庫県神戸市は六代目山口組『五代目山健組』の関連施設である、兵庫県神戸市中央区花隈町にある山健会館の土地と建物を差し押さえた。
  • 山健会館は鉄筋コンクリート造で地下1階を含む6階建てで、五代目山健組本部のすぐ近くにあり、組員などが会合等で使用していた。先代の山健組組長であった神戸山口組の井上邦雄組長の親族が役員を務めていた不動産会社が所有しているが、固定資産税を滞納していたという。神戸市は所有する会社に税金の納付を催促するが応じなかったため、債権保全のための措置として差し押さえたという。
  • 先代の井上組長側と、当代の中田浩司組長側との間で山健会館の所有権をめぐって争っているとみられる。神戸市は今後、滞納が続くと差し押さえた山健会館を公売にかける可能性もあるという。
  • 山健組は、三代目山口組から六代目山口組まで一貫して主要ポストに就き、五代目では本家組長を輩出し、傘下組織の中で最大勢力を誇った名門組織。六代目山口組では本家組長と若頭が弘道会出身者で占められ、弘道会方式の組織運営に不満を持った四代目山健組の井上組長らが、2015年08月に複数の組織とともに六代目山口組を離脱して神戸山口組を結成。井上組長は神戸山口組の組長を兼任し、神戸山口組の中核組織となった。
  • 2018年05月に山健組は代替わりし、中田若頭が五代目山健組組長を継承したが、組織の運営方針や上納金などをめぐり井上組長と対立。中田組長は、2019年08月に発生した六代目山口組『三代目弘道会』神戸事務所前銃撃事件の実行犯として逮捕されて勾留中だったが、拘置所から神戸山口組からの離脱の意思を表明し、2020年07月に神戸山口組を離脱した。その際、複数の幹部が神戸山口組に残留したため、五代目山健組は分裂した。
  • 五代目山健組は神戸山口組から離脱して一本独鈷の組織となっていたが、2021年09月に六代目山口組へ加入し、勾留中の中田組長は六代目山口組幹部として迎え入れられた。
  • 五代目山健組の本部と山健会館をめぐっては、2020年01月から複数の府県で六代目山口組と神戸山口組が特定抗争指定暴力団に指定され、神戸市を含む複数の市町が警戒区域に設定されたため、警戒区域にある両山口組の組事務所の使用や、複数の組員が集まることなどが禁止された。
  • 五代目山健組の本部や山健会館は使用が禁止されたが、暴力団追放兵庫県民センターが五代目山健組の本部と山健会館など関連施設の使用禁止を求める仮処分を神戸地裁に申し立て、2022年06月までに地裁が仮処分を決定。これにより、神戸市が警戒区域から解除されたり、六代目山口組が特定抗争指定暴力団から外れても組事務所などを使うことが出来なくなっている。


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