2019年11月27日17時頃、神戸山口組幹部の三代目古川組『古川恵一』総裁が、兵庫県尼崎市の路上で何者かに銃撃される事件が発生した。古川総裁は自身が経営する飲食店の前で、ライフル銃のようなもので撃たれ10発ほど被弾した。
犯人は現場から車で逃走していたが、事件から約1時間後に京都市内で犯人とみられる元六代目山口組『二代目竹中組』組員1人が確保された。古川総裁は意識不明の重体で病院に搬送されたが、死亡が確認された。
2015年08月に六代目山口組が分裂して神戸山口組が発足し、2017年04月に神戸山口組がさらに分裂して任侠山口組が発足。3つに分裂した山口組は、全国各地で対立抗争を繰り返し、小競り合いから拳銃発砲まで数々の抗争事件を繰り広げて来た。
一時期は落ち着いていたが、2019年04月に神戸市中央区の路上で神戸山口組『五代目山健組』若頭が刃物で襲撃され、緊張が高まっていたところ、08月に神戸市中央区にある六代目山口組『三代目弘道会』神戸事務所前で弘道会系組員が銃撃される。さらに、10月には神戸市中央区にある神戸山口組『五代目山健組』本部横で山健組系組員2人が銃撃されるなど、ここ最近は神戸市内で分裂抗争が過激化していて、組事務所の使用禁止命令も出された。
2019年10月に六代目山口組の高山清司若頭が約5年4箇月ぶりに出所し、さらに緊張が高まっていたさなか、11月に神戸山口組幹部の『四代目大門会』会長が熊本市中央区にある組事務所の前で切り付けられ、その翌日には札幌市北区にある神戸山口組幹部の『五龍会』会長の自宅兼事務所に車が突っ込む事件が起こり、立て続けに神戸山口組の直系組長が狙われていた。
そして今回、神戸山口組幹部の古川総裁が銃撃され、亡くなった。2015年08月に六代目山口組が分裂して以降、分裂抗争による本家直参組長の死者は全山口組合わせて初めてのこととなり、分裂抗争は新たな段階に入った。
2020年02月03日、逮捕・起訴されていた元六代目山口組『二代目竹中組』組員が、別の神戸山口組幹部を殺害しようとしたとして、殺人予備の疑いで再逮捕された。続きを読む