第32回自由同和会京都府本部大会

2023年02月、京都の同和のドンと言われる、上田藤兵衛さんを題材にした書籍『同和のドン 上田藤兵衞 「人権」と「暴力」の戦後史』が発売される。上田さんは大物政治家や、五代目山口組の渡辺芳則組長と親交があるなど、政・官・財・暴に表と裏のパイプを持つとされていて、書籍の中では関係者の名前を実名で記しているという。

上田さんは、六代目山口組の高山清司若頭が恐喝事件で逮捕され、2019年まで服役する事件の被害者としても知られている。


スポンサーリンク


【独自】岸田文雄と写真におさまり、山口組五代目とも盟友だった「同和のドン」上田藤兵衞が初めて口を開いた
2023.02.07

(現代ビジネス) https://gendai.media/articles/-/105824

「同和のドン」はいかにして誕生したか…話題騒然の「上田藤兵衞」本に登場する暴力団幹部の実名を明かす《人権と暴力の戦後史》
2023.02.07

(現代ビジネス) https://gendai.media/articles/-/105826

藤兵衛伝 第Ⅶ章2 弘道会の「万力」に恐喝告訴状
2022.05.11

(Σtoica) https://stoica.jp/stoica/71


このニュースのまとめ

  • 2023年02月、同和団体『自由同和会』京都府本部会長で、京都の同和のドンと知られる上田藤兵衛さん(77)を題材にした、ジャーナリストの伊藤博敏さんの著書『同和のドン 上田藤兵衞 「人権」と「暴力」の戦後史』が発売される。
  • 上田藤兵衛さんは1945年生まれ、京都府京都市山科区にある被差別部落地域の出身。実家は裕福だったが、中学生の頃に家業が倒産。19歳頃に傷害事件で少年院に入所。出所後は人夫出しの仕事をしていたが、暴力団とのトラブルから、凶器を持って暴力団事務所に押しかけ、凶器準備集合罪で懲役10箇月。29歳頃には暴力団幹部を刺殺し、懲役6年を務めた。
  • その後、部落解放運動に身を投じ、1982年頃に同和団体の全日本同和会に入り、京都府連青年支部長や、会長のボディーガードを務めた。全日本同和会では、差別解消より同和利権を貪ることに熱心で、エセ同和行為が蔓延し、脱税、土地ころがし、恐喝、賄賂などの事件が多発し、幹部らの逮捕が続出していた。
  • 上田さんらは全日本同和会から離脱し、1986年にエセ同和行為の排除をスローガンに全国自由同和会(現・自由同和会)を結成。全国自由同和会は自民党と連帯する保守的な同和団体で、社会党系の部落解放同盟と対立しながら活動を展開し、上田さんは1990年に全国自由同和会副会長と京都府連会長に就任する。
  • 上田さんは京都の被差別部落出身の政治家であり、自民党幹事長や官房長官を務めた野中広務さんと昵懇で、自民党総裁を務めた谷垣禎一さんや、京都市の門川大作市長などと親交があるとされる。不動産、建設、警備、人材派遣などの事業を幅広く展開し、同和関係予算の公共工事などを長年にわたって手掛けたとみられる。
  • 上田さんは、同じ刑務所で服役していた、後の五代目山口組の渡辺芳則組長と知り合い、出所後も親交があったが、2005年に山口組が六代目体制に移行すると、主流派となった弘道会出身で滋賀や京都に勢力がある淡海一家が、京都の同和利権を狙って京都の各同和団体に圧力をかける。
  • 京都の料亭で淡海一家系幹部が上田さんと面談し、幹部は仕事を回すよう脅しをかけた。六代目山口組の高山清司若頭と淡海一家の高山誠賢総長とも面談し、高山若頭は「よろしく頼む」などと言った。その他、上田さんはホテルに軟禁されて詰問を受けたり、上田さんが乗る車が銃撃されるなどの事件も起こったという。
  • それからは、淡海一家系の不動産会社から1000万円単位の金銭を要求されるようになり、計約4500万円のみかじめ料を支払った。企業舎弟になったと勘違いされた上田さんは、警察に被害を告発。高山若頭や淡海一家の高山総長らは逮捕された。高山若頭は2013年03月に1審で懲役6年の判決が下り、2014年05月に最高裁への上告を取り下げ、2019年10月まで刑務所に収監された。
  • 高山若頭らの逮捕以後、京都府警は24時間体制で上田さんの身辺を警護し、六代目山口組からの報復を警戒しているという。




スポンサーリンク