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2022年02月末、二代目東組副組長を務める、二代目清勇会の川口和秀会長が絶縁されたという情報が広まった。

川口会長は組員の誤射事件で罪を問われ、計22年の拘禁生活を経て、2010年末に出所。多数のメディアから取材を受け、映画『ヤクザと憲法』にも出演するなど、二代目東組の顔となっていた。

川口会長は引退せずにヤクザを継続するといった噂が出ていたが、絶縁処分を受け入れ、引退したとされる。


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大ヒット映画『ヤクザと憲法』の親分が引退で騒然! 元極妻が考える「反社脱退後の人生」
2022/03/27 16:00

(サイゾーウーマン) https://www.cyzowoman.com/2022/03/post_382293_1.html






このニュースのまとめ

  • 2022年02月28日、二代目東組は、二代目東組副組長を務める二代目清勇会の川口和秀会長(68)を絶縁処分したとする、回状を通知したとされる。
  • 川口会長は、二代目東組の滝本博司組長と反りが合わなかった。二代目東組若頭の田村順一 (三代目森田組)組長を降ろし、本部長の中江常雄 (二代目滝本組)組長を後任の若頭に起用するという、滝本派閥優遇の人事に異を唱えていた。滝本組長は川口会長が六代目山口組系の有力幹部と接触しており、背信行為だとして問題視した。などの絶縁理由の噂が出ている。
  • 川口会長は複数の組員らと共に一本独鈷の独立組織を立ち上げる、他の広域組織に加入する、川口会長は引退で残りの組員が新組織を立ち上げる、などの噂が出ている。
  • 2002年03月16日、二代目東組は、川口会長の絶縁処分と、二代目清勇会の家名を抹消したとする、回状を再通知したとされる。
  • 2022年03月20日、川口会長は、自身の渡世引退と二代目清勇会の解散を明記した書状を通知したとされる。



川口和秀会長の経歴

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映画『ヤクザと憲法』に出演した川口会長

川口和秀会長は1953年07月生まれ、大阪府堺市の出身。15歳で渡世を開始し、東組の東清総長の実弟である清勇会の東勇会長と数年のあいだ寝食を共にした。20歳で川口組を結成し、23歳で先輩組員らを飛び越えて二代目清勇会会長を継承。

1985年09月、奈良県にあるスナックでトラブルを仲裁しようとした東組幹部が、四代目山口組『倉本組』系組員らに刺されて亡くなる事件が発生。倉本組の倉本広文組長が頭を丸めて東組本家まで謝罪に出向いたが和解には至らず、東組系組員が倉本組幹部を銃撃するなどの抗争に発展。

兵庫県尼崎市にあるスナック『キャッツアイ』でマネージャーを務めていた倉本組系組員を襲撃するため、二代目清勇会組員がスナックに押し入って組員を銃撃。流れ弾がホステスをしていた19歳の女性に当たり、女性は亡くなった。

1989年01月、実行犯の組員と二代目清勇会副会長の供述により、組員に犯行を指示したとして川口会長が共謀共同正犯などの疑いで逮捕された。川口会長は不当逮捕で冤罪だとして、一貫して無罪を主張。

1審の判決公判までに約8年もかかり、検察側は決定的な証拠を用意できなかったが、裁判長は懲役15年の実刑判決を下し、川口会長は服役した。

刑事事件とは別に、亡くなった女性の母親は「組長には組員の行為に対する使用者責任がある」として、川口会長らを相手に損害賠償を求める民事訴訟を起こした。1995年05月に川口会長が4000万円を支払うことで和解が成立している。

川口会長は服役中、実話系雑誌『実話時代』でエッセイを連載。支援者とともに受刑者のためのパンフレット『獄同塾通信』を、2000年から2006年まで27号にわたって発刊。獄同塾通信やエッセイなどをまとめたウェブサイト『獄塾HP』も開設していた。

2010年12月に服役を終えて出所した後、実話系週刊誌や海外メディアから多数の取材を受け、NHKのドキュメンタリー番組にも出演している。


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NHKのドキュメンタリー番組に出演した川口会長

2015年03月、東海テレビのドキュメンタリー番組『ヤクザと憲法』に出演。この番組は、謝礼金は支払わない、収録テープ等を事前に見せない、顔へのモザイクは原則かけない、という条件のもと、二代目東組『二代目清勇会』に100日間密着取材し、40分テープ500本を撮影して制作された。

川口会長は番組の中で、暴力団組員は暴力団対策法や暴力団排除条例などによって日常生活が制限され人権が侵害されている、ヤクザを辞めても受け入れてくれる社会ではない、などと主張した。

このヤクザと憲法は反響を呼び、2016年01月に映画化され、2015年の日本民間放送連盟賞の優秀賞、第52回ギャラクシー賞テレビ部門の選奨、ヤクザと憲法を含めた一連の東海テレビ制作のドキュメンタリー作品が第66回菊池寛賞を受賞している。

2016年07月、LOFT9 Shibuyaにてヤクザと憲法の上映会とトークイベントが開催され、主要な制作陣の他、川口会長と二代目清勇会の大野大介若頭も登壇した。2016年10月には東海テレビ取材班の著書『ヤクザと憲法――「暴排条例」は何を守るのか』が発売された。

2016年06月、作家の山平重樹さんによる、川口会長とキャッツアイ事件を題材にした書籍『闘いいまだ終わらず 現代浪華遊侠伝・川口和秀』が発売。2017年07月、服役中のエッセイをまとめた書籍『獄中閑  我、木石にあらず』を発売。

2022年02月、川口会長は二代目東組から絶縁処分され、引退したとされる。



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