
2022年頃、神戸山口組『二代目宅見組』系組長(当時)に融資詐欺で2億5000万円を騙し取られた会社役員の男性が、その最高幹部や上部団体の組長だった神戸山口組の井上邦雄組長ら4人に対し、損害賠償を求めて訴訟を起こした。
2024年05月21日、京都地裁は井上組長ら4人に連帯して約2億7000万円の支払いを命じる判決を言い渡した。2024年12月、二審の大阪高裁の判決でも一審と同様の判決が言い渡されたとみられている。
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神戸山口組系組長ら2人に妨害防止命令 暴対法基づき、京都で初
2022年3月18日 18:52
(京都新聞) https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/753225
神戸山口組組長らに2億7千万円賠償命令 「ヤミ金」損害の責任は組のトップに
2024年5月21日 21:32
(京都新聞) https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1257837
神戸山口組組長らに2.7億円賠償命令 組員のヤミ金融に代表者責任
2024年5月22日 19時46分
(朝日新聞) https://digital.asahi.com/articles/ASS5Q3FGMS5QPLZB008M.html
神戸山口組の井上組長が「由々しき事態」と認識する2億7000万円の賠償命令
2024年06月11日
(週刊新潮) https://www.dailyshincho.jp/article/2024/06110551/?all=1
このニュースのまとめ
- 2022年頃、神戸山口組『二代目宅見組』系組長(当時)らに現金を騙し取られたコンサルティング会社の役員の男性(当時53・東京都港区)とその会社が、神戸山口組の井上邦雄組長、神戸山口組副組長で二代目宅見組の入江禎組長、神戸山口組『二代目宅見組』最高幹部で『福原組』組長の福原光三こと金光奉ら計4人に対し、暴力団対策法に基づいて代表者責任があるとして、被害金や慰謝料など計2億7000万円の損害賠償を求めて京都地裁に訴訟を起こした。
- 会社役員の男性は2020年、金融ブローカーの男から「京都に最強の資産家がいる」として、当時、神戸山口組『二代目宅見組』最高幹部で『福原組』組長の福原光三こと金光奉を紹介され、ブローカーが抱える借金2億5000万円を肩代わりすれば10億円を融資すると説明された。男性は指定口座に送金したが、福原から「特定の人物による保証が必要」と言われ、10億円の融資は受けられず、送金した金も返還されなかったという。男性が福原らに2億5000万円の返還を求めると、「うちの組織に何か文句あるか」などと言って脅されたという。
- 2021年10月、神戸山口組『二代目宅見組』最高幹部で『福原組』組長の福原光三こと金光奉ら4人は詐欺の疑いで逮捕されたが、その後に不起訴となっている。
- 2008年に改正された暴力団対策法では、組員が組の威力を示して資金獲得行為をした場合、組の代表者も賠償責任を負うと規定されている。
- 2022年03月18日、京都府公安委員会は暴力団対策法に基づき、神戸山口組『二代目宅見組』最高幹部で『福原組』組長の福原光三こと金光奉ら計2人に対し、妨害防止命令を出した。
- 2022年07月頃、神戸山口組『二代目宅見組』最高幹部で『福原組』組長の福原光三こと金光奉は引退し、福原組は解散したとみられている。また、2022年09月に神戸山口組副組長で二代目宅見組の入江禎組長が神戸山口組を離脱し、二代目宅見組は独立組織となっている。
- 2024年05月21日、2億5000万円を騙し取られた会社役員の男性(当時53・東京都港区)とその会社が、神戸山口組の井上邦雄組長ら4人に損害賠償を求めた訴訟の判決公判が京都地裁で開かれ、裁判長は請求通り4人に連帯して約2億7000万円の支払いを命じた。
- 裁判長は判決理由で、『(福原の詐欺行為は認められないものの)条件を明確に告げず契約交渉を破棄した。信義則上の義務に違反する』として不法行為を認定。『(福原が)シノギとして営むヤミ金融業で、暴力団組織の存在を示して交渉した』として井上組長らの使用者責任を認めた。
- 2024年12月、二審の大阪高裁の判決でも、一審と同様の判決が言い渡されたとみられている。井上組長らは判決を不服として最高裁に上告しているという。
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